英語ともっと気楽に触れられる場を教師という枠を越えて創りたい

IMG_1384.JPGペリーの黒船以降においても、言語という意味では実質的にずっと鎖国してきた日本と言う国だが、極端な例とはいえ楽天のように社内の公用語として英語が使われるようになり、いよいよ「開国」をめざしはじめている。 もちろん普通にこの国で生活する分には、英語はどうしても必須というものでもない。しかし少なくともハイエンドのビジネスシーンにおいては「英語ができません」というエクスキューズは許されなくなっている。 では、実際に英語はどのように学ぶことが出きるのか。その根本である学校における英語教育は、個人的にはあまり役立たなかったような気がする。 英語教育について「教師」でありながら、英語に対するスタンスと葛藤から、現在は非常勤で中学の教壇に立ちながらフリーの立場で英語に関わる酒井さんに、その当たりの実際の話を聞いてみたかった。そして話を聞きていると、今の英語教育の課題がどんどん明確に見えてきた。 −−−−今現在、中学で英語の先生をやっているということなんですが、酒井さん自身はどんな経緯で英語に興味を持ったのでしょう? 「英語に興味を持ったのは、小学生の頃「KUMON」で英語を学んだのがきっかけです。好奇心一杯の子供だったので、英語にはじめて触れたときに、ああ、これができたらカッコイイ!って夢中になったんです。 その後、中学生の時に1週間国際交流でアメリカとカナダに留学して、ますます英語が好きになって」 −−−−中学生でいきなり日本語使えない環境に行くのって、恐くなかったんですか? 「ぜんぜんなかったです。もう楽しくて楽しくて。それまで学んだ英語が実際に使えて通じたという喜びだけでした。それでますます、もっと英語を学んでやる!って決めたのですが」 −−−−挫折した? 「高校の英語教育がまったく合わなかったんですね。こんな事やっても英語を喋れるようにはならないじゃん、みたいに考えて。特にバリバリの進学校に入ってしまったので、とても学習のスピードについて行けなくて。だから、大学もあえて英文科を選択せずに、でも何となく英語に関わる国際関係学科に進学したんです。 大学で単位を取るために1ヶ月留学したら、また少し英語に対するモチベーションが上がったんですね。だから卒業してから2ヶ月間オーストラリアに語学留学しました。これはもう本当に語学のためだけの留学で、勉強以外の観光とかは一切しなかったんです」 −−−−そして日本に戻って就職した。 「英語に関わる仕事ということで、大手の英会話スクールに就職しました。でも自分が教えるという立場ではなく、スタッフとしてスクールの運営に関わって組織というものを学びました。でもその仕事以上に、自分の中には英語に対する情熱が燃えていて。それで、働きながら英語の教職の資格を取ったんです」 −−−−仕事しながら取れるものなんだ。はじめて知りました。 「もしかしたら他の教科は違うかも知れませんが、英語は取れたんです。そして、中学校の英語教師デビュー。1年目は常勤で教えていましたが、教師というのは非常にハードワークだと知ることに(笑)自分の時間が一切とれない。 でも、私の中には英語を教えるという子との他にもやりたいことが、ふつふつと湧いていて。どうしても常勤で先生をやると、とてもその他のことは手を出せない。 そこで、教えたいという思いと自分のやりたいことをやることのバランスを取るために、非常勤に切り替えてもらったんです」 −−−−先生という、ある意味憧れの職業と引き替えに目指している、これからやりたいことというのはどんなことなんでしょう。 「やはり学校での英語教育って、実践的じゃない部分も多いし、本来の英語を学ぶ目的は言語のことなる人とのコミュニケーション方法を学ぶことだと思うんです。でも実際の学校での英語教育は、英語という科目が入試の一科目として位置づけられている限り、点数で表すことができることが大前提となりますよね。だから、教える目的も英語を使える事ではなく、点数を取ることになってしまう。 英語を取り巻く環境はニーズと学ぶ環境がますますずれてしまう事に対して、自分が何かできないかな、というのが非常勤に切り替えて得た時間の、自分のテーマなんです」 −−−−ある意味日本の英語教育をかえていく!という壮大なテーマになると思うんですが、具体的なイメージやプランはあるんですか? 「もちろんいますぐ日本を変えてやる!みたいなのは無理だとわかっています(笑)そして、自分が英語を教える、と言うのも少し違う気がするんですね。どちらがいいとは言い切れないですが、やっぱり生徒さんはネイティブに教えて欲しいというニーズが高いですから。 今考えているのは、誰でも気軽に英語に関わったり学んだりするスペースを創れないかなということです。定期的に英会話スクールに通うより、ふらっと気楽に訪れることができて、ネイティブの人たちもそのスペースに顔を出すことでなんらかのベネフィットを得ることができるような、英語を通じたWIN-WINな場を創ることで、新しい英語のと関わり方ができる気がするんです。 まだ大きな事にいきなりチャレンジできる立場でもないので、まずは目の前にある、できることから始めていこうかなって。 そのためにいろんな人に出会えるようにイベントなどをどんどん企画して、自分がこれから作り上げるスペースに近づいていきたいと思っているんです」 Enter Link English代表 Rieko Sakai インタビュー 原久鷹  
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